2015年1月26日月曜日

色校

みなさま、こんばんは。
北大路アオアザでございます。

そろそろ1月も終わりますね。
巷ではインフルエンザが大流行の様子ですが
みなさまいかがお過ごしでしょうか。

わたくしは、今のところ元気です。
毎朝、フルーツとヨーグルト、食べてます。
予防接種は今年はしていません。痛いから。
あれ、大人でもたいそう痛いですよね。
苦手です、あれ。

さて、わたくしどもの仕事の話です。
弊社は美術系の本を多く刊行している出版社です。
なかでも、京都や日本各地の風景写真集は力を入れております。

写真集を編集する工程といたしましては
社内会議にて写真集をつくることが決まりますと
著者(写真家)との連絡、
写真のセレクト、
全体の構成、写真の掲載順番決め、
キャプションやテキストを書き、
掲載許可の必要なところへは書面を送り、
もろもろ他にもあったような気もしますが。

その中でもメインイベント、というか
ここまで来たらもう終盤!というのが
そう、タイトルにもある
【色校(いろ・こう)】です。

色校とは…
本番と同じ紙で印刷し、その色を見て調整する、という作業です。
印刷屋さんにある校正をする部屋で行います。
部屋の電気もそれ用のものを使っている、はず(うろ覚え)。

刷りあがったものの色を見る、とは
できるだけ本物に近く、
風景の写真集ならば、
本物を目の前にしたときのあの感動がそのまま再現されるような
そんな仕上がりを目指して、一枚一枚チェックをしていきます。

最初の頃はこの色校が本当に難しくて
何を見ていいのか、何を判断基準にしてチェックしていけばいいのか
さっぱりわかりませんでした。
いや、今も修行の身です。
先輩方の色校にたまに同伴し、どんなことを確認しているのか、ただ黙って聞いていました。

「このあたりの緑の色が生っぽいので…」
「桜のもりもり感が出ませんかね」
「ねむい感じがしますね」
「もうちょっと立ってくるといいんですが…」
「全体、黄かぶりしているので、それを取ってください」

もう、呪文にしか聞こえません。

なに、生っぽいって。
ねむいってなによ。
黄かぶりって、なぜそんなことがわかるの(言われてみればそんな風に見える)。

など。
もうハテナばっかりでした。

いまも先輩方の発言に、「ああ、言われてみれば本当にそうだ」と思う事ばかりですが
すこーしずつわかってきたような。
わかってるなんて言ったら怒られるかな。
いや、わからないって言っても怒られるか(笑)。

初めの頃、編集長に聞いたことがあるんです。
「どうしたらそんなにわかるようになるんですか」

すると編集長はこう言いました
「肉眼で見ている景色を、紙の上の景色とだぶらせて見ている。
 肉眼ではこう見えているものが、どうなったら紙の上で再現できるか、
 それを考えながら、景色を見ている」
と。

か、かっけー! なんか、かっけー!でしょ。




あれやこれや、話しながら。


ポジがある場合は、ポジと見比べながら。

写真左上でペンを握っていらっしゃる方は
印刷会社さんのプリンティングディレクターと呼ばれる方です。
色の調整を行う、専門の方。
色校では、必ずその専門職の方に同席してもらい、行います。
こちらの意見を伝え、それを直接校正紙に書き込んで、後程作業に入るわけです。

桜の写真集をつくっています。
2月下旬発売です。
もうしばらくお待ちください。

そして、こちらの印刷会社さんに来ると必ずお昼は餃子です。


注文を受けてから生地を伸ばして、具を包み、焼いてくれます。
わたしはあまり餃子を好みませんが、こちらの餃子だけは別。
この味は、ここでしか食べられません。
あの奥に写っているスープも絶品で、
こちらはお昼の定食にしかついてこないのです。

ああ、写真を見ていたらまた食べたくなってきました。
先週食べたとこなのに。ぐう。
ダイエットも必要ですが
おいしいものを食べられるって、本当に幸せなことです。

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